夫が亡くなり残された遺族が受け取ることができる年金として思いつくのは遺族年金だと思われますが、あともう一つ未支給年金というのがあります。遺品整理や葬儀でとてもあわただしくて年金を考えることができないと思います。そうならないためにも未支給年金がどういったものなのかご紹介いたします。

年金は2か月分が2か月ごとに支給されます。通常は偶数月の15日が支給日で、前月、前々月分が対[無料写真] 福沢諭吉の一万円札象となります。例として受給者が突然5月10日に亡くなった場合、遺族が遺族年金の請求手続きをすると亡くなった翌月分ですので6月分からは遺族に対して遺族年金が支給されます。初回の支給日は亡くなった3か月後の8月15日で、6月、7月分も含まれた年金が支給されます。その場合、老齢年金と遺族年金が支給されない空白の期間が生じることになります。

まとめると5月10日亡くなった受給者が最後に受給した年金は前月の4月15日に支給された2月分、3月分の2か月分で、4月、5月分は6月15日に支給される予定でしたが、受給者が5月10日に亡くなっているため支給されないのです。

手続きについては、受給者が亡くなったら、遺族は近くの事務所または加入する共済組合まどに連絡し、亡くなったことを伝えるとともにその後の手続について確認します。通常は請求手続は未支[フリーイラスト] お葬式で涙を流す女性給年金と遺族年金の両方をまとめて1回で行います。手続に必要な書類については加入する年金によって多少異なるので、それぞれの各保険者にお問い合わせください。提出書類のうち市町村で取得するものとして死亡者と遺族の関係を証明する戸関謄本や住民票も必要となりますが、死亡したことが記載されたものが必要となるので、先に市町村死亡届を行います。遺品整理でも必要になります。

受給者が死亡したことの届出は未支給年金や遺族年金の請求手続の準備が出来ていなくても早めに行うことをおすすめします。この届出は受給権死亡届に亡くなった方の証書、亡くなった事実を明らかにできる書類を添付して事務所または相談センターに提出して行います。そうすることで遺品整理などにスムーズに処理することが出来ます。

今回の例としあげた夫が亡くなった場合は、葬儀や遺品整理、生命保険、相続手続などで時間がかかってしまうことがあります。死亡届出は受給権者の死亡してから10日以内とされていて、誤って事務所への通知が送れると死亡後も本人への老齢年金が継続して支給されてしまった場合、後で返還を要請されることがありますので注意が必要です。