自分には大きな財産もないし終活は自分の身の回りが整理できていれば問題ない。と考えている人もいるようです。終活においての意識の差が大きくなってきています。本当はやっておかなければならない事がたくさんあり今、元気なうちにやらないと突然やってきます。お金のことや保険、自分に係る人間関係といった事を日ごろから分かりやすいように整理しておくことで、残された親族にかかる負担が大きく軽減されます。しかしそんな事は理解しているものの家族にちょっと言いにくい話だったりするのでなかなか進まない状況の方も多いかと思います。今回は家族の視点で考えたときに、これだけ伝えるべきポイントを紹介いたします。ポイントを押さえて家族に説明すれば話しやすくもなりますし、ノートへまとめる事も容易となります。
まず最初のポイントは医療・介護関係の情報です。
いきなり病気で倒れて救急病院に運ばれる可能性もあります。その際に駆け付けた家族がご本人の持病や普段、服薬しているものやアレルギー有無といった情報を知らないのは危険です。また緊急入院の場合、介護サービス先や町内会のほか、日頃利用しているサービスの連絡先も必要になります。利用料がかかるサービスの場合、休止や解約の手続きを代行してもらわなければなりません。支払方法が口座での引き落としなのか集金での支払いなのかなども控えておくと便利です。
次に保険やお金の情報です。
保険請求する為には必ず生命保険や医療保険の証書が必要になります。証券番号や保険会社の連絡先だけでもノートなどでまとめておくだけでも対応することが出来ます。お金の事については正直、家族に知らせにくい内容もあると思います。しかし、長期の入院や介護が必要になった場合に家族は住まいの管理もしなくてはなりません。様々な状況においてもなるべく家族の負担を軽減できるよう備えないといけません。また万が一の際、残された家族には葬儀やお墓、仏壇の費用、法要といった費用が掛かることが続いていきます。遺言書がある場合、相続の手続きが比較的スムーズに進みますので家族の負担を大きく減らすことにつながるメリットになります。遺言書を書く予定がない方でも利用している金融機関や年金支給額、毎月の支払明細と家賃や貯金額などを控え伝えておくことが大切です。また金融機関を一覧にしておくことは終活だけでなく災害時の備えにもなりますのでおすすめします。
最後に人間関係です。これは一緒に暮らしている家族であっても本人にしかわからない事です。人に対しての思いは、それぞれなので余計なトラブルを避けるためにもリストアップしておく事が大切です。まず親戚や友人、職場関係など知らせてほしい人と知らせてほしくない人をまとめてみます。例として「ちょっとした入院でも伝えてほしい人」「もしもの時だけ知らせてほしい」「どのような状況でもこちらからは連絡しないで欲しい」などの情報を残しておくことがとても重要になります。
今回紹介した終活はどうしても内容の重い事が多いと思う方がいると思います。どこからやればいいのかわからない場合、今の生活を整理整頓をしてみることから始めることをおすすめいたします。これを機に終活の意識を高め安心した生活をおくるきっかけにして欲しいと思っています。