私の祖父が亡くなった時、遺品の中から短刀が出てきました。祖父は第二次世界大戦に従軍しており、士官だったことから刀を持っていたそうで、終戦時に回収されたものの1本だけは残していたのだそうです。
他にも趣味で日本刀を集めている方がいたり、旧家だと蔵から日本刀や拳銃、猟銃などが出てきたりなどということがあるかもしれません。
日本刀などを実は持っていたとなると罪に問われるのではないかと不安になり、密かに捨ててしまえないかと考える方もいるようですが、持ち主はすでに亡くなっていますし、遺品整理で発見したというだけで罪に問われることはありません。
逆にそのまま保有していると銃刀法違反となる可能性がありますので、すぐに警察に届け出をすることが大切です。既に届け出がされているものであれば、名義変更して遺品として相続することが可能です。
逆に保有したくないということであれば警察で処分してくれますので相談してみましょう。日本刀に限らず、アウトドア用の大型ナイフなども理由なく保持していると同様に銃刀法違反となることがありますので注意が必要です。
糖尿病の方などが亡くなった場合、インスリンを自分で注射していたことで注射器や針などを処分しなければならなくなります。このような治療目的の注射器や針などは普通にゴミとして捨てることが出来ます。量が多いなど不安がある場合は病院でも廃棄してくれますので相談しましょう。
パソコンには個人情報が保管されているため、安易に人に上げたり捨てたりするのは危険です。望ましいのはパソコンの中のハードディスクを取り出して物理的に破壊してしまうことですが、そこまで詳しい方も少ないでしょう。単に売るのではなく、きちんとデータを削除してくれる専門業者を探しましょう。
遺品整理しているときにアダルトビデオやDVDなどが大量に見つかった場合、どうしたらいいでしょうか。通常の映画のDVDなどであればブックオフ等の店舗で売ることができますが、アダルトとなると持ち込むのも気が進まない方も多いでしょう。
ビデオやDVDは普通に燃えないゴミとして処分することが出来ます。近所のゴミ捨て場にこのようなものを大量に置きたくないということであれば、ゴミ処理場に直接持ち込む事もできますので、自治体に相談してみましょう。
仏壇や数珠、仏像などの仏具や神棚やお守りなどはゴミとして普通に捨ててはいけない気がしてきます。もちろんルール的には問題ないのですが、こういった物は神社やお寺でそれぞれ供養してもらうのが良いでしょう。
それ以外にも写真やぬいぐるみ、アルバムや絵、杖や入れ歯など身につけていたものや大切にしていたものなども同様に供養してもらえるので相談してみましょう。
遺品というわけではないのですが、農家の場合にかぎらずガーデニングが趣味の場合、農薬などの薬品を大量に保管されている場合があります。また、塗料や灯油、ガソリンなども同様に危険物なので普通にゴミとしては捨てられません。まずは自治体に相談してみて廃棄が難しければ、販売店やメーカーに引き取ってもらうことになりそうです。
同様な危険物にカセットボンベや塗料、整髪料、殺虫剤などのスプレー缶があります。火気厳禁と書いてあるものは中身が入ったまま捨てることは出来ません。釘などを使って穴を開け、中身を出してから缶として捨てることになります。
しかしカセットボンベや殺虫剤などは穴を開けて中身を出すのも怖いと思われる方も多いでしょう。その場合、メーカーや自治体に相談してみるしかありません。
食用油やシャンプー、リンス、漂白剤やトイレ用の強力な洗剤などは捨てるにも注意が必要です。食用油をそのまま捨てるのは良くないことはご存知の方も多いでしょうが、シャンプーやリンスなども排水口にそのまま流してしまうと排水管が詰まってしまうなどの事故が起きる可能性があります。
また、漂白剤や酸性の洗剤などは排水管の中で混ざると有毒なガスが発生することがあります。食用油は市販の使用済み油の処理用商品などで固めてから燃えるゴミとして捨てますが、シャンプーやリンスなども新聞紙などに染み込ませてから燃えるゴミとして捨てることになります。洗剤などはラベルをよく読んで、まぜてはいけないもの同士が一緒にならないようにして同様に燃えるゴミとして廃棄することになります。
遺品整理とは違いますが、非常に困る方が多いのがペットです。高齢者がペットを可愛がるケースは多く、ペットも高齢になっていたりするので引き取り手にも困るケースが多いようです。
可愛そうとは思っても、自身が賃貸マンションなどに暮らしていると引き取ることも出来ずに悩みます。故人が可愛がっていたペットですから、自身や親戚などで引き取るなど、責任をもって引き取り手を探しましょう。最悪のケースは保健所に引き取ってもらうことになってしまいますが、とても悲しいことです。
遺品整理をしていると、このように様々なものを廃棄する必要が出てきて、処分方法がそれぞれ異なっているために簡単に捨てればよいとは言えないケースがたくさん出てきます。手に余る場合は我々遺品整理業者に相談していただければお手伝いいたします。